NO,3―秘密
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/09/08
- メディア: 単行本
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BOOK REVIEW 三回目は、東野圭吾さんの「秘密」です。
内容(Amazonより引用)
妻と小学生の娘が事故に。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは死んだはずの妻だった。運命は愛する人を二度奪っていく…。切なさ溢れる長篇ミステリー。
んー、すごく考えさせられます。意識を取り戻した彼女は妻か、娘か。
妻として接すればいいのか、娘として接すればいいのか。
平介に襲う不思議な出来事を、自分の身におきたらなどと考えながら読みました。
娘の姿をした妻を、妻として愛しているから生まれる嫉妬や迷いなど、もぉー切な過ぎ。
普通の娘にでも気になる男の存在が、娘の姿をした妻にいるとしたらそんなの怒るしか、憎むしかない。でも、なんか違うような気もする。
そのような、心の葛藤は読んでいるほうも、苦しくなってくる。
そして、感動のラスト。「秘密」という題名の意味がわかってくると、涙が出そうになりました。ほんと、最後も切な過ぎます。
最後にアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(フランスの作家・飛行機乗り。)の言葉を。
愛する――それはお互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである。
(タイトルの言葉 byマキャベリ)