NO,1―『十角館の殺人』

十角館の殺人 (講談社文庫)

十角館の殺人 (講談社文庫)


久しぶりのBOOK REVIEWです。
この所、ミステリにはまっていて、この『十角館の殺人』(館シリース1作目)を書いた綾辻行人さんは新本格ムーブメントを起こし、「綾辻以後」と言う言葉もできたほどのすごい人らしいです。
それなら読むしかないと思い、デビュー作を読むことにしたわけです。


Amazonより引用。
出版社/著者からの内容紹介
半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の7人が訪れる。島に建つ奇妙な建物「十角館」で彼らを待ち受けていた、恐るべき連続殺人の罠。生きて残るのは誰か?犯人は誰なのか?鮮烈なトリックとどんでん返しで推理ファンを唸らせた新鋭のデビュー作品。


とこのような感じなのですが、ちょっと補足。
この話は、九州の孤島にいる大学生7人と本土にいる3人の男との話が交互に展開されていきます。
本土にいる男達は、ある事件を調査していて、それが十角館で起きる連続殺人と関わっていきます。
そうして最後にどんでん返しが。


感想はとにかく「やられたー」の一言。
内容にも書いてありますが、ホントに鮮やかなどんでん返し。
十角館にいる大学生はあだ名(アガサやエラリイといった有名なミステリ作家の名前)で呼び合っていて、本名が紹介されません。
何かあるなと思っていたのですが、きずけず。
最後見事にだまされました。
あそこまで綺麗にだまされると、思わずにやついてしまうほど。


そして本格派なので、もちろん探偵役もいるのですがあえてここでは名前はいいません。
そちらのほうが、まだ読んでいない人にはいいと思いますので。


そして、終わり方がまたかっこいい。
毎回これと同じ感じの終わり方なら、次の「館」シリーズも読むんだけどな。


総評としては、ちょっと犯人の動機が薄かったかなと思う。
あれぐらいじゃ、あんなに人を殺さないと思うとゆうか、人は殺さずとも高まった感情を抑えられるのではないか、と思いました。
しかし、それは小さなことで、あのどんでん返しは最高。
ですので、一見の価値あり。
皆さんぜひ読んでみてください。


では、最後にソローの言葉を。
すべての不幸は未来への踏み台にすぎない。


(タイトルの言葉 byキケロ