―NO,5家族狩り―
感想に入る前に、今回から評価の点数をつけてみたいと思います。
★が1点、☆が0.5点。5点満点で評価したいと思います。
評価基準として、「永遠の仔」、「魍魎の匣」が★★★★★(満点)
「十角館の殺人」が★★★★☆(4.5点)
「深紅」が★★★★(4点)
この評価を基準に考えてみたいと思います。
NO,6「家族狩り」・・・・・★★★★☆
短評:大変興味深く読めたし、ミステリ要素もあって飽きず読めました。
- 作者: 天童荒太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/01/28
- メディア: 文庫
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AMAZONより内容引用
高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。山本賞受賞作の構想をもとに、歳月をかけて書き下ろされた入魂の巨編が、いま幕を開ける。
「永遠の仔」で私を泣かせた天童荒太さんの長編小説。
第一部の幻世の祈りから第五部のまだ遠い光までの五部作。
全編あわせると、約1800ページにもなる長編です。
“家族とは何か”この問いは、凄く考えさせられます。
小説に出てくる家族は、どれも問題を抱えています。
しかしその問題は、私たちとは到底無関係な問題ではなく、むしろ誰しもが直面してきた問題なのかもしれません。
親が親である難しさ、子が子である難しさ。
何不住することなく、出来そうなものですが、親が親で子が子でいるのは難しいのです。
この“家族とは何か”問いは、答えのない問いです。
ぜひ、皆さんもお読みになって考えてみることをお勧めします。
家族とはとっても根源的なものですから。
家族が“世界”を教えてくれるのですから。
最後にG・ムーアの言葉を。
人間は自分のほしいと思うものを求めて世間を歩き回り、そして家庭に戻ったときにそれを見いだす。